リスクの再定義:自動車保険においてサイバーセキュリティが重要な理由

2025年9月19日
VicOne
リスクの再定義:自動車保険においてサイバーセキュリティが重要な理由

自動車保険業界は根本的な変革期を迎えています。シェアモビリティサービス、自動運転、コネクテッドカー技術は、私たちが車両と関わる方法、そして自動車保険会社がリスクを評価する方法を大きく変えつつあります。運転行動や保険金請求履歴に基づく従来のリスクモデルは、もはや十分とは言えません。今日、最も重要でありながら見過ごされがちなリスクは、車両のソフトウェア、接続性、そして増大するサイバー攻撃の脅威に潜んでいます。

この変化に対応するため、自動車保険会社は自動車メーカー(OEM)と提携し、技術的知見や車両データへのアクセスを得ようとしています。しかし、これらの協力関係にはサイバーセキュリティという重要な要素が欠けています。コネクテッドカーシステムの脆弱性を明確に理解しなければ、保険会社は保険料の過小評価や責任の誤った帰属というリスクを負うことになり、いずれも多大な損失を招く可能性があります。

図1. 車両のコネクテッド化が自動車保険に与える影響

図1. 車両のコネクテッド化が自動車保険に与える影響


この変化を推進する主な要因と、変化に対処するうえで自動車サイバーセキュリティについての知見が不足している理由を以下に要約します。

  • モビリティの潮流がリスクを再定義
    モビリティの進化により、人的要因ではなく技術的要因が自動車事故リスクの主たる要因になりつつあります。自動車保険には、シェアモビリティサービス、自動運転、コネクテッド化に対応した新たなアプローチが求められています。
  • 従来の保険料算出モデルは脅威に晒されています  
    ソフトウェア障害やサイバー攻撃はドライバーの制御責任の範囲外にあります。保険会社はリスク評価や事故責任の帰属について保険料の算出方法を再考する必要があります。
  • 自動車保険会社と自動車メーカー間の提携だけでは不十分です
    こうした提携は増加傾向にありますが、複雑な技術関連リスクを評価・管理する専門知識は、いずれの当事者にも不足しています。
  • サイバーセキュリティについての専門知識は不可欠でありながら不足しています  
    サイバーセキュリティにより、自動車保険会社は新たな脅威に基づいて保険料を設定し、事故の責任をより正確に判断し、高額訴訟や訴訟の長期化リスクを低減できます。また、OEMやモビリティサービスプロバイダーがリスクを軽減し、ひいては保険コストを抑えるのにも役立ちます。
  • VicOne:新たな提携モデルに貢献し得る戦略的パートナー 
    VicOneは、車両セキュリティオペレーションセンター(VSOC)プラットフォーム、フリクションレス侵入検知・防御システム(IDS/IPS)、Smart Cockpit Protection、自動車に特化した脅威インテリジェンス(TI)プラットフォームなどのソリューションを通じて、自動車メーカーと自動車保険会社がサイバーリスクに先手を打ち、新たなモビリティエコシステムで成功を収めることを支援します。

自動車保険戦略の将来を見据えた準備は整っているでしょうか?

是非、この機会にトレンドマイクロFTRリサーチのSalvatore GariuoloとRainer Vosselerの執筆によるリサーチペーパー、「モビリティの未来を支える保険」をご一読ください。

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